空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

僕はAL時代を切り開けるのか

友人に薦められて読みました。

よくわかる学校現場の教育心理学 AL時代を切り拓く10講

よくわかる学校現場の教育心理学 AL時代を切り拓く10講

 

 

AL(アクティブラーニング)に取り組むにあたっての心構えや必要な資質・能力について書かれています。

 

読んだ感想を一言でいうと、、、講義を読み進めるごとに冷や汗が止まらなかった。

「このまま、君はALの時代に突入していける❓その覚悟は本物か❓」

と常に問われている気分だった。

 

自分がALと思って実践していた授業は、どれも中途半端でとてもALとは呼べないものであったということ。つまり、僕は学びの深まりを偶発生に委ねていたということに気がついた。

 

堀氏は、ALで子どもたちの学びを深めるためには、発言の順番やKJ法、ワールドカフェによる意見の発散交流など、ファシリテーション的な交流活動を意図的に組む必要があると述べている。交流したからOKという表面的な部分ではなく、学びに深まりが生まれるような話し合いになっているか、という交流活動の構造的な部分への配慮が大切であると。

 

AL型授業を機能させるには、グループ内で「相対的に成績上位の子」に自分よりも成績下位の子がもたらす情報によって「新たな認知構造」を獲得できるという経験をどれだけ保障できるかという点が重要である。

 

 自分の授業は、賛成反対に分かれる対立型で進めることが多く、異なる立場での意見の交流はよくやっている。正直、交流する子どもたちの姿や、話し合った結果、立場が変わる子もいて、その様子に満足していた。けれど、対話の深まりは、その時の子どもたちの調子で左右されることが少なくなかった。

 

 また、個人的な感覚ではあるが、『学び合い』の考えをもとに「はい、どうぞ」で子どもたちに委ねるスタイルは、協同生(つながり)を手っ取り早く深められる一方、ほんとうに学べているのか、表面的な学びで終わってしまっているのでは、という疑問を感じずにはいられなかった。今年は、学びのフォーメーションをこちらで指定するなど、わりと構成的に授業を進めていたつもりであったが、まだまだ爪が甘かったようだ。

 

本書は、そんな形だけのALから脱却するためのヒントがたくさんつまっている。

 

特にインパクトがあった内容は、

《第5講「動機付け」のAL型授業の活動ポイント》

《第6講 「動機付けIII」価値ある情報を生むシャッフルタイム》

 

「交流活動の発言順によって、学びの深まりが変わる」

正直このようなことを考えて授業をしたことがなかった。

これは一斉指導でよく言われる、子どもたちの考えを発展させていくために指名順を考えることと同じなのだけれど。そんな一斉指導の技も授業では使ったこともなく、読むたびに自分の底の浅さを思い知らされた。

穴があったら入りたい気分だ。

 

表面的な姿じゃなく、

交流活動をすることでどのようなことが起きるのか、

構造的な部分にもっと目を向けなければならない。

 

本物のALに近づけるのか。

まだまだ勉強することはもりだくさん。

 

今読んでいるのは、

名著復刻 授業で鍛える

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授業の腕をあげる法則 (教育新書 1)

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1年間を見通した白熱する教室のつくり方

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よくわかる学級ファシリテーション3―授業編― (信頼ベースのクラスをつくる)

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クラスのちからを生かす: 教室で実践するプロジェクトアドベンチャー

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一斉指導、ファシリテーション、ワークショップ型と異なる分野を並行読みしている。

 

特に、自分が学ぶべきは 一斉指導の細やかな指導法。

賛否はあるが、一斉指導の技を身につけておいて損はしないと思う。

両極を学ぶことで自分の中に変化が生まれるはずだ。

 

 

本物のALとは何か、

主体的で対話的な学びとはどのようなものなのか、本書を参考に模索していきたい。