空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

学生さんから見た教室②

先週のエントリーの続きです。

 

metch96.hatenablog.com

 

一斉授業にはない葛藤が『学び合い』にはある。

そんな『学び合い』の価値について記してくれました。

以下、学生さんのコメントを引用。

 

また、『学び合い』の価値についての気づきもあった。
ある子が、カナセンのところに質問にきた。
しかし、それは周りの友達に聞けばわかることだったので、カナセンは答えなかった。
その後、この子がどのような行動をするのか見ていた。
最初は、ノートを見てぼーっと固まっていた。少しずつ貧乏ゆすりや手悪さが見られ、心が不安定な様子。自分ともちらほら目があう。
少し近くに寄ると、周りに聞いて欲しそうな感じで独り言を呟いたり、正面の子の独り言に反応したりしていた。そのようなことがあったあと、聞きたかったことを正面の子に聞くことができ、そのあとは周りの人の会話に自分も入りながら課題に取り組んでいた。
一斉授業では見られない葛藤だったなと思う、その子が一歩踏み出した瞬間だった。
『学び合い』はその教科の内容のことを習得するということも大事にしてるけど、それ以上に目の前のことを「自分の力で習得する」「周りの力も使って習得する」ということをすごく大事にしているなぁと思った。
社会に出たら、自分のことは、周りの力も使いながら自分でできるようにようにしていくことが大事だと思う。人の力を借りれることはすごく大事。そういう意味でやはり納得感がある実践だなぁと思った。

 この学生さんはすでに『学び合い』の関連書籍を6刷ほど読んでいて、『学び合い』のときの子どもたちの会話や様子をしっかり見てくれていた。観察するポイントが鋭いというか、非常に着眼点がしっかりしている。ぜひ、現場にでたときに『学び合い』にチャレンジしてほしいし、お互いに高め合える関係性になっていけると嬉しい。

 

 こんな感じで『学び合い』に興味を持たれた方が教室を訪れて、『学び合い』の価値に触れていく。そんな流れを作れるといいのになぁと思いつつ、今回の学生さんのように全員が行動力があるわけでもないから、ただ期待するだけじゃ意味がない。

 

だから、そんな淡い期待を抱きつつ、ぼくにできることはただただ実践を重ねていくこと・発信し続けること。

 

これからもがんばります。