空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

共通課題の『学び合い』と個別課題の『学び合い』

現在、1学期の復習に入り、3クラス中2クラスがセレクトタイムによる『学び合い』(個々に課題を選び、計画を立て学習していく方法)、残り1クラスは全員が共通の課題での『学び合い』と、大きく2つの進め方に分かれています。


その2つの『学び合い』を見てて面白いなぁと感じていることがあります。それは共通課題の『学び合い』をしているクラスの方が必死なんです。今回はあえて「全員で」という言葉を多用しているのですが、その言葉に応えようとする2割が、じわじわと6割の子たちに影響を与え、巻き込んでいく様子が授業を重ねるごとに目に見えて分かるのです。「おっ?この子は最初は6割、いやむしろ下の2割に近かったけれど、今はトップランナーに近づいてきているな」と感じられる子が増えてきました。


一方、セレクトタイムの『学び合い』。こちらの2クラスは共通課題での『学び合い』でも成果を残し、1人も見捨てないという願いが、集団の文化になりつつあるクラスです。そこで、この1学期の復習をするタイミングで、個々が自分に必要な課題を自由に選択して進める『学び合い』にチャレンジしてみてみました。1時間単位で「全員が〜できる」というしばりがなくなった分、大分とゆるやかな時間が流れるようになったのです。すると、まぁなんということでしょう。共通課題の時の方が緊張感のある雰囲気で取り組めていたのに、今回は集団の雰囲気がゆるゆるになってしまう現象が起きてしまったのです。


「あれれ?雰囲気は悪くはないんだけど、前まではこの2クラスの方が真剣な雰囲気だったのになぁ〜…」と感じたんです。


いろいろと理由を考えました。課題設定の裁量が教師から子どもたちへと移ってしまったからなのか。個々に別々の課題を設定することで、目標達成のモチベーションは集団ではなく個々でコントロールしなくてはいけないからなのか。例えば、「単元を通して復習していこう。」という感じで個々が自由に進めるのと、「5時間以内で〇〇と〇〇と〇〇のテストで100点をとることができる。」と明確な目標を全員に伝えて進めるのではわけが違います。まだなんとなくでしか分析できてませんが、集団の雰囲気に違いが出たことに面白さと探究心が湧いたのでした。今日はここまで。