空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

1人も見捨てないの影響力

『学び合い』の代名詞と言っても過言ではない「1人も見捨てない」という言葉。昨年は、この願いを強く持てていたからこそ『学び合い』を続けることができたと思う。

 

懇談会。ある保護者がこうおっしゃってくれました。「『学び合い』のおかげで人生が変わったと思います。救われました。放課後にでかけるようになったんです。『学び合い』で一緒に勉強した子が誘ってくれたと言っていました。ありがとうございました」と。

 

過去記事にも、「1人も見捨てない」から生まれた喜びと葛藤を記しています。

 

metch96.hatenablog.com

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「1人も見捨てない」

やはり、この言葉が持つ影響力は絶大である。

 

「君たちはまだ気づいているのに気づかないふりをしている。学び合うふりをしているだけだ。1人を見捨てるクラスは、2人、3人と見捨てても平気になってしまうクラスになるよ。」

 

この言葉を、ここだ!と思う場面で1回だけ言ったことがある。

確かに響く子には響くかもしれない。それだけ強力なメッセージである。

 

子どもの世界ではどうだろう。

「あ、俺自分のことばかり考えていたわ。見捨ててたなぁ」と自分の行動を反省する子もいるかもしれない。一方で「先生が言っているのは私のことか。私見捨てられているのかな・・・」と思う子もいるかもしれない。

 

「1人も見捨てない」の一言が、「あ、あいつのことだ」「〇〇さんのことや」とクラスの状態を浮き彫りにする。そのことに自覚的でありたい。

 

自分も大切に、みんなも大切に。

 

「1人も見捨てない」

 

奇麗な言葉だけど、決して道のりは平たんではない。

泥臭く、人間臭い道のりである。

 

この言葉の魅力を感じる一方、怖さも感じる。

でも、この言葉の重みを受け止めたときの子ども集団は、1ステップ、2ステップ、いやそれ以上の成長を見せることも知っている。

 

私の勤務校では特に大切な言葉のように感じる。

 

それでも迷う。1人も見捨てないことに迷うのではなく、どう伝えていくのか。

 

言葉には表と裏がある。

そのことを自覚して今日も子どもたちの前に立ちたい。