空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

『学び合い』のセオリーを包む、周辺のお話。

『学び合い』の中心が、「1人も見捨てないを求める授業」とします。今日はその周辺のお話。「1人も見捨てない」ための「環境整備」とでもいえばいいでしょうか。

 

二年前から続けている。

授業が始まる前にしていることです。

 

〇授業5分前の働きかけ

黒板に単元計画表を貼っていても、個別で渡しても、自分の現在地を見失ってしまったり、確認することが習慣化されにくい子たちがいます。授業の見通しが持てないとパニックになり、机に突っ伏してしまうことも。その子たちには休み時間に短い時間のミーティングを設けます。共有することはめあてと教科書のページ、活動内容について。

 

T「今日は友だちに3人に説明するという課題があるんだけど、どうかな?チャレンジできそう?」

C「うーん、1人ならいいかな。先生と友だち1人」

T「OKOK!それでいこう」

 

T「今日は卵の記録を表にまとめるよ。45以上〜50未満の間にある数字わかるかな?」

C「45,46,…」

 

という感じ。

 

ノートを何度も忘れしまう子には、ファイルでプリント整理することを提案しました。授業が始まったら私から受け取って、終了したら返す。「なんで忘れるんだ!?」と叱責する必要もなくなります。もちろん、忘れないように対策をして持ってこれるようにする指導も大切なのですが、1日に1回の授業でそのやり取りは無駄かなと考えました。それよりもスムーズに学習に取り組める流れをつくってあげることが重要かなと現時点では感じています。

 

〇授業中の働きかけ

昨日のこと。資料の調べ方も単元中盤に入り、「以上~以下・未満」「割合」というワードがでてきました。これも事前に子どもたちに聞きます。「~覚えているー?」といった感じで。事前にレディネスをそろえるということではなく、そのときの様子をみて、授業序盤にミニレッスンを行ったり、班ごとに1分ほどのレクチャーをしました。「ちょっと話していいかなー?」と言いながら、「あ、俺知ってるで」という反応があれば、自然と班の中で「教えて!教えて!」となるので、その場合は私のレクチャーは控えます。僕が説明した方が分かりやすいだろうと感じれば伝えます。以下は、レクチャーするときに使ったホワイドボード。部分÷全体をおさえました。

 

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僕は『学び合い』をしたいのではなく、自分が理想とする社会と『学び合い』の理念が重なっています。watchaosakaで就労支援のお話をした通りです。ただ、『学び合い』理念で包もうとしたときに、クラスによっては綺麗にすっぽりハマるクラスもあれば、はみ出しちゃったり、拒否反応を起こしちゃったりするクラスもあるのが事実。蓋を開けたら関係性も価値観もバラバラなわけですから。という話をすると『』のセオリーから外れてるとよく言う方がいますが、セオリーに拘りながらその場に応じて教師が変化する方がよっぽど大切なことだと思っています。