空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

天狗の鼻

去年は「明日は○○について語ろう。今のあの子たちに必要なことだから」と語りの準備をすることが多かった。今年は、なんでかなぁ。子どもたちの姿を見ると、事前に考えていた言葉がすーっと消えていくことが多い。もし、用意していた言葉を語ったならば、それは子どもたちの頭をすり抜けていくのだろうと。

 


 子どもたちはボクらが思っている以上に、彼らなりに折り合いをつけながら学校生活を送っている。昨日の反省を生かして、新しい自分を歩もうとしている。全てがそう上手くはいかないだろうけど、毎日は新しくて日々が変わっている。そんな当たり前のことに目を止めずに、今日はこんなことを、次はあんなことを…と、自分の投げるボールばかりを考えていた。待てずに介入する。今年は、その言葉が、説教じみたものであればあるほど、語る前にスッと消えていく。去年までの自分は相当頼っていたんだな、強く語ることに。今なら、もっともっと子どもたちの声を聞けたのに、彼らが選んだ選択を尊重できたのにと、少しばかり天狗になっていた時期の自分が残念に思えた。