空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

環境がもたらす力~図書館と教室~

私は息子の育児の送り迎えと家事の合間に、最寄りの図書館に出かけ読書をしたり教材研究をしたりして過ごしてきました。時間として約2時間。これが、とっても集中できるんです。やはり「環境」が持つ影響力はすごいなと思うのです。

 

ただ、私の悪い癖で出発前にこんな葛藤がよくありました。

「図書館までの往復時間がもったいない」

「家でやった方が好きな時に飲み物も飲めるし集中できるんじゃ・・・」

「車でスタバまで行こうかな」とかとか。

 

無駄な葛藤です。

 

で、迷いに迷ったあげく、家でやることもあったのですが、不思議と集中力はすぐ切れてしまう。スマホを触ったり、目に入った記事や本を読んだり・・・

 

何が原因なのだろうと考えると、この状況って外部刺激が強い状態なんですよね。

 

それに比べて、図書館というと・・・

 

周りにあるのは、何千冊もの本と読書にのめり込む利用者たち。

雑音はページをめくる音ぐらい。

 

結局、熱心に読者をされている人たちがいる環境に身を置くと「あっ、自分もやらなきゃ!」って思っちゃうんですよね。周りがやってると自分もやらなきゃってなるでしょ。意図的に影響を受ける場所をつくるわけです。

 

さて、環境が与える影響力はそのまま学級経営や授業にも生かせることです。

 

例えば昨年の学級の『学び合い』

 

なかなか学習に取り組めない児童がいました。ノートも開かず、机に突っ伏したままの状態の日が続く中、いろんな子たちが声をかけるわけです。

 

「いっしょにやろうぜ。」と誘ってくれたり、

「ぜんぜん、進んでへんやーん。やばいぞ!分からんのどこや」と気遣ってくれたり。

 

そんなこんなで最終的には自分から課題に取り組めるようになったのです。その児童曰く「勉強せなやばいなぁって思ってん。周り見てたら一生懸命やし、○○(いつも一緒にいる友達)もなんか頑張ってるしなぁ」と、正直なところ、焦る気持ちが彼を勉強へと向かわせるきっかけとなったのですね。

 

集団の成長が「学ばないと損だ!」と思ってしまう環境をつくることにつながる。各教科の魅力や教材レベルで学びに向かわせることも大切ですが、環境から学びに向かわせる視点も大切なのではないでしょうか。

 

図書館の利用から環境面の大切さを改めて感じたのでした。