空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

『学び合い』の方がマシ

研究授業のプレをするため、先陣を切って授業を行っている。題材は海のいのち。今日は一斉指導で行った。が、やっぱり一斉指導だと救えない子がいる。学習計画の中身にも問題があったが、『学び合い』なら救えた。『学び合い』のほうがマシであるの意味がよく分かる時間にだった。


やっぱり、『学び合い』の考え方で進めたい。同じゴールでも、語りが変われば、それだけで授業は変わるはずだから。


もし一斉指導でやるなら、学習計画を見直さないといけない。一斉指導で進めるから、あれもこれもになっている。もう少し削ぎ落とさないと。


構成的にやるなら、とことん練らないと。

1学期とはちがう

振り返りジャーナル

「1週間の振り返り」でこんな言葉がありました。


一部抜粋

「なんか、1学期とかなせんの迫力がちがう。勉強せなあかんって思う。6年なってから、すぐお腹がすくもん。そんだけ頭使ってるってことやんな?前の社会より、今の方が俺好きやわ。かなせんあまり話さなくなったし。なんか、授業中ドキドキするようになってん。」


他数名からも、1学期とはちがうというようなニュアンスのコメントをもらった。


何が違うのかなぁと振り返ってみふと、研究教科になっている国語以外はほぼ『学び合い』の考え方で進めているということ。「考え方」で、です。


あとは、できることしかやってない。

けど、きっと自分もチャレンジしてるからなんだと思う。「1人も見捨てない」を。


今はその大変さがよく分かるし、簡単じゃないって思う。でも、自分に徳(得)が返ってくる。苦労しても人とつながることは有益なんだって思える。


語りの言葉も自然とでててくる。

みんなで、全員が学べるクラスになろうぜ!と堂々と言える。


ちょっとなんですけど、

前の自分から変われた気がします。


まだまだですけど、1学期とはちがう。

算数の次の単元から、単元まるごとでやっていきます。『学び合い』楽しいです。

第1回教室リフォームPJ

初の教室リフォームです。
去年は自分がマットを起きたいという欲だけで強引に進めてしまいました。でも、やっぱりそれは違うなぁと、、、
ぼくの理想郷を作っても仕方ない。『子どもたちが』作った気がしませんから。今年は子どもたちの「〜やってみたい!」から始めたい。


そんな思いから、以下の本を参考に、まずは教室リフォームのモデルを提示して、「すぐできそうなこと・やってみたいこと」アンケートを取ってみました。


クラスがワクワク楽しくなる!  子どもとつくる教室リフォーム

クラスがワクワク楽しくなる! 子どもとつくる教室リフォーム




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でたアイデアというと、

・畳スペース

・時計の位置

・学級目標(まだ決めれてません、、)

・パソコンスペース

・本棚の飾り

・会社活動のスペース

・連絡掲示板(ホワイトボード)

・とりあえず先生の机移動させよ!


などなど。

モデルがあったにせよ、子どもたちからの思いからスタート切れるってやっぱりいい。

この方が自然だ。


ビフォア撮り忘れましたが、こんな感じに変わりました。


奥にマットスペース、その隣にぼくの机

子どもたちの机は、授業の多くが協同学習のためアイランド型です。

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パソコンスペース

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パソコンで自由に情報にアクセスできる環境があるのってステキ。さっそく、社会の調べ学習をしている子、図工に書くイラストを検索する子がいました。


次回はたっぷり時間を取って、子どもたちとリフォームPJを進めていきます。


どんな変化がうまれるか楽しみです。



質問の技カード×国語

国語「漢文について知ろう」


①ペアトーク

「夏休みの思い出というと」


発散 夏休みの思い出

収束 一番心に残っていること

活用 その中で、みんなに伝えたいこと


②漢文の文法について説明

主語→動詞といった簡単か文法のみ。

レ点や打ち消しは扱わない。


③ホワイトボードから漢字をぬきとり、漢文を作る。


できあがった作品は以外。

(文法の間違いは多めに見てください)


我行甲子園  感暑汗大量


我食氷美味 特好苺液体


中にはこんなものも。


夏休暇行遠 始秋変気温涼


書いた後は、「私は夏休みに何をしたでしょう」のテーマで、立ち歩き漢文クイズをしました。中々盛り上がって良かったです。


作家の時間の書くジャンルにも追加できそうです。



『学び合い』課題設定のあれこれ〜江戸時代〜

①「大名配置にはどのような工夫があるのだろう」

議論がいろいろ起きそうな課題。

②「外様大名が江戸からはなれた位置にあるのはなぜだろう」

注目すべきところを焦点化した課題。


①の課題を一斉授業の主発問として行うなら、「親藩は〜にいるね。譜代はどうだろう?外様は九州や東北などのはしっこにおかれてるよねぇ〜。場所に工夫がありそうだ」のような補助説明があっての主発問になるのかな。(ここまでいう必要はないと思うが)


②なら、質問が焦点化されてるので外様だけに注目すればよい。その代わり、親藩や譜代の位置には関心が向きにくい。答えはみんな一緒になりやすいし、深い対話は起きにくい。


『学び合い』なら、いやぼくクラスの場合は、どのような課題にすべきだったのだろうか。①の課題で上位数名が10分で課題を終えることができなかった。②でも良かったのかもしれない。





単元まるごと考えた、その結果

今回立てた単元の大きな目標は

①「江戸幕府が続いた理由を考える」

②「各政策のプラス面、マイナス面を考えることができる」→社会科を通して、物事の良し悪しを判断できる力を育てる。

 

学習指導要領にある、

「民主的な国家の形成に必要な公民的資質の育成」につながりますよね。

 

ちなみに価値のインストラクションのテーマは投票権

宿題あり党   

宿題なし党   

宿題自由党

 

「3つの党のうち、どこに投票する?」

この問いから始まり、最後は「宿題あり」の長所短所を考えました。

 

「物事には良いところも、悪いところもある。それによって得する人も損する人もいる。君たちには、物事の良し悪しを判断した上で、選択をできる人になってほしい。その判断力を社会科でつけていくで。」

 

その他にもいろいろ語りましたが、長くなるので省略。

 

以下は、江戸時代の課題です。

課題を提示するまでの語り(導入)5分で、どこまで揺さぶれるか、、

様子を見ながら課題(発問)は変えていきます。

 

・なぜ、幕府は大名に参勤交代をさせたのだろう。

・参勤交代では、なぜ大名を江戸まで行かせたのだろう。

・参勤交代のねらいは、ズバリ何でしょう。

・参勤交代が社会にもたらしたプラスは何でしょう。

・大名配置図と武家諸法度の資料から、幕府のねらいを読み取ろう。

・なぜ、幕府はキリスト教を禁止したのだろう。

・なぜ、キリスト教の教えは幕府にとって、どう都合が悪かったのでしょう。

・なぜ、幕府は身分制度を作ったのだろう。

身分制度で、幕府が得することって何だろう。

 

小単元ごとで考えていれば、

きっと投票権のインストラクションなんて、

出てこなかったことでしょう。

良し悪しは置いといて、、笑

 

でもでも、根っこから考えたことって本気で伝えられるものです。

だから子どもたちに響くんです。

 

これは単元まるごとデザインじゃないと、

得られない感覚だと思うのです。

 

 

 

 

働き方革命①〜単元まるごとで考えよう〜

岩瀬さんの本に大きく影響を受けています

 

成果を上げて5時に帰る教師の仕事術

成果を上げて5時に帰る教師の仕事術

 

 
5時には学校を出て帰りたい。
保育所のお迎えは間に合わないけれど、共働きだし、父として出来るかぎり家庭に貢献したい。

現在の通勤状況というと、
発 着
理想 5時→6時30分
現状 7時→8時30分

こんな感じです。
さすがに8時30分となると、息子も寝てしまってて、妻もクタクタ。寝たらすぐに次の日がやってくる笑

これは経験が足りないとか言ってられない。
今できることで最大限の努力する!
というミッションを立てました。


では、何に時間を奪われているのか。
改革すべきことは何か。

ズバリ!
それは『授業の準備』
教師としてとても大切な仕事なのに、他の仕事に忙殺され、気がつけば自転車操業状態になってしまう。
で、できあがる授業のクオリティはというと、、、言わずもがなです。

だから、この夏休みに単元まるごとの授業デザインに『真剣』に取り組んでみました。真剣に、です笑

やってみるとですね、
これまた全然簡単じゃない笑

社会歴史で一単元まるごと考えてみたんですが、まぁ時間がかかる。これはやっぱり経験が大いに影響してくるでしょう。6年初めてだし。

流れはこんな感じ。
①教材分析+単元目標を考える

②各小単元の流れを組み立てる

③単元表の作成、価値のインストラクション
④ワークシートや掲示物など、資料の用意


これがプログラムデザインなのでしょうか。
①に、、、計3時間
②には、、計2時間

こんな時間、学校が始まってとれるわけがない笑

あー、簡単じゃなーい!!
無力だ、、時間かかりすぎ。


でもでも、

向山さんの本にあるように、小単元のパーツから考える授業と、単元まるごとで考える授業とでは、作る過程にも、生み出すものにも「ちがい」があると実感しています。


とりあえず、学校始まる前に国算社は一単元分考えられたから、少しは早く帰れそうかな。

単元まるごとの授業デザインのコツは、うっすらぼんやり浮かんできたのですが、まだ言語化できていので、もうちょっと整理していきます。

「少し先の未来への投資」

これは、相当な努力を要するし、
誰かの単元デザインを丸写ししても、全然意味ないから。追試じゃなくてね。

働き方革命の第一歩です。

さぁ、道のりは長いですよ〜。

リアルは伝わる、良くも悪くも

『学び合い』を再開するにあたって、


なぜ『学び合い』なのか、

1人も見捨てないことで子どもたちが得られるもは何なのか、もう一度自分なりに整理している。関連書籍を読んでは自問自答して、スケッチブックに書く。それの繰り返し。


まぁ、この工程をいくら繰り返しても、やってみないことには何も始まらないし、腹には落ちないんだろうけど、、


「なぜ、学び合いなのか」は自分の中ではっきりさせたくて。じゃないと始めることはできない。覚悟が決まらないから。


話は変わるけど、今「1人も見捨てない」をあるコミュニティで実践している。


やってみた感想というと、、、

やっぱりこりゃ簡単じゃあない(苦笑)

相手の気持ちなんてコントロールできないし、場合によっては自分の感情が揺らいで、つい「勝手にしろよ!」と相手のせいにしようとする自分がいた。


2年前の僕は、そんな様子が子どもたちに見受けられると、


「それじゃいけない。学校は仲間と折り合いをつけながら課題を達成する、その練習をする場所なんだ。将来、自分と仲のいい人とばかりと仕事できるわけじゃないんだよ?簡単にあきらめたらいけない。見捨てたらだめだと言ったじゃないか!」


と表面だけの薄っぺらい、心ない言葉を子どもたちに浴びせていた。子どもたちは僕の心の中なんてお見通しだったんだろな。僕が子どもだったら、アホらしいってなる。確か、ここから『学び合い』が上手くいかなくなった。


「1人も見捨てない」

素敵な言葉だけど、簡単ではない。


それを分かった上で、それでも「1人も見捨てないことって価値があるんだ」ということを僕自身が実感して、共有していかないといけない。「決して簡単じゃない。先生も難しいって思うことあるよ。でも、、」って。


決してかっこよい言葉でなくても、たどたどしくても、大人が本気で感じている言葉は子どもたちに届く。

自分が感じているリアルな部分が、『学び合い』の語りになり、子どもたちを動かしていく。


リアルな言葉で話そう。

それが本気で語るということなんだ。



僕はAL時代を切り開けるのか

友人に薦められて読みました。

よくわかる学校現場の教育心理学 AL時代を切り拓く10講

よくわかる学校現場の教育心理学 AL時代を切り拓く10講

 

 

AL(アクティブラーニング)に取り組むにあたっての心構えや必要な資質・能力について書かれています。

 

読んだ感想を一言でいうと、、、講義を読み進めるごとに冷や汗が止まらなかった。

「このまま、君はALの時代に突入していける❓その覚悟は本物か❓」

と常に問われている気分だった。

 

自分がALと思って実践していた授業は、どれも中途半端でとてもALとは呼べないものであったということ。つまり、僕は学びの深まりを偶発生に委ねていたということに気がついた。

 

堀氏は、ALで子どもたちの学びを深めるためには、発言の順番やKJ法、ワールドカフェによる意見の発散交流など、ファシリテーション的な交流活動を意図的に組む必要があると述べている。交流したからOKという表面的な部分ではなく、学びに深まりが生まれるような話し合いになっているか、という交流活動の構造的な部分への配慮が大切であると。

 

AL型授業を機能させるには、グループ内で「相対的に成績上位の子」に自分よりも成績下位の子がもたらす情報によって「新たな認知構造」を獲得できるという経験をどれだけ保障できるかという点が重要である。

 

 自分の授業は、賛成反対に分かれる対立型で進めることが多く、異なる立場での意見の交流はよくやっている。正直、交流する子どもたちの姿や、話し合った結果、立場が変わる子もいて、その様子に満足していた。けれど、対話の深まりは、その時の子どもたちの調子で左右されることが少なくなかった。

 

 また、個人的な感覚ではあるが、『学び合い』の考えをもとに「はい、どうぞ」で子どもたちに委ねるスタイルは、協同生(つながり)を手っ取り早く深められる一方、ほんとうに学べているのか、表面的な学びで終わってしまっているのでは、という疑問を感じずにはいられなかった。今年は、学びのフォーメーションをこちらで指定するなど、わりと構成的に授業を進めていたつもりであったが、まだまだ爪が甘かったようだ。

 

本書は、そんな形だけのALから脱却するためのヒントがたくさんつまっている。

 

特にインパクトがあった内容は、

《第5講「動機付け」のAL型授業の活動ポイント》

《第6講 「動機付けIII」価値ある情報を生むシャッフルタイム》

 

「交流活動の発言順によって、学びの深まりが変わる」

正直このようなことを考えて授業をしたことがなかった。

これは一斉指導でよく言われる、子どもたちの考えを発展させていくために指名順を考えることと同じなのだけれど。そんな一斉指導の技も授業では使ったこともなく、読むたびに自分の底の浅さを思い知らされた。

穴があったら入りたい気分だ。

 

表面的な姿じゃなく、

交流活動をすることでどのようなことが起きるのか、

構造的な部分にもっと目を向けなければならない。

 

本物のALに近づけるのか。

まだまだ勉強することはもりだくさん。

 

今読んでいるのは、

名著復刻 授業で鍛える

名著復刻 授業で鍛える

 
授業の腕をあげる法則 (教育新書 1)

授業の腕をあげる法則 (教育新書 1)

 
1年間を見通した白熱する教室のつくり方

1年間を見通した白熱する教室のつくり方

 
よくわかる学級ファシリテーション3―授業編― (信頼ベースのクラスをつくる)

よくわかる学級ファシリテーション3―授業編― (信頼ベースのクラスをつくる)

 
クラスのちからを生かす: 教室で実践するプロジェクトアドベンチャー

クラスのちからを生かす: 教室で実践するプロジェクトアドベンチャー

 

一斉指導、ファシリテーション、ワークショップ型と異なる分野を並行読みしている。

 

特に、自分が学ぶべきは 一斉指導の細やかな指導法。

賛否はあるが、一斉指導の技を身につけておいて損はしないと思う。

両極を学ぶことで自分の中に変化が生まれるはずだ。

 

 

本物のALとは何か、

主体的で対話的な学びとはどのようなものなのか、本書を参考に模索していきたい。

思いやりと言う名のノイズ

算数が苦手なA君。


分数のわり算

仕上げの問題です。


スタートから投げやりな感じで。

前においてあるプリント問題をといて解いている。けど、やり方はかなり適当。プリントのレベルも彼からしたら少し高め。これは一緒にやった方がいいなぁと思い、こんな感じで声かけしました。


僕「〇〇君、こっちおいで。一緒にやろう」


子「自分でやるからええねん」

と言いながら、机の上に突っ伏している。


僕「レベル高いプリントやるからやぁ。まずはこの問題からやろうよ」


机に近づき、計ドを開く。


子「俺には無理やからぁ。」


ノートに俺はバカと書いてある。


僕「これはできるやつやん。できる技を少しずつ確実に増やしていこ。まずは計算問題や」


とまぁ、こんなやりとりだったんですけど、

こんな関わり方でやる気にさせれたら、苦労しませんよね。


A君は課題が多い子なんですけど、

今回のことについては彼がなぜやる気をなくしているかをもっと考えなければいけなかった。原因の1つに僕の関わり方の不味さがあったと思います。



・彼が算数に苦手意識を持っていることは多くの子たちが知っている。のにも関わらず、みんなに聞こえる声で指導をする。

・僕の言葉は、結局「〇〇君はできへんから先生がつかな無理やろう」的なメッセージになっている。

良かれと思ってかけてる言葉が、彼の自己肯定感を下げている。


以上のことから、

そもそも授業が始まる前から、

・やるべき課題を明確にしておく

・彼に見合ったレベルを示し、それをクリアする。目標設定を細かくしていく。


などの声かけをすれば良かったのではと仮説を立てる。そしたら授業中に、僕から彼への無用なノイズは少なくなる


自分のレベルにあった明確な目標がある彼は、スムーズにスタートを切れる。


かもしれないと、自分の関わり方を反省しています。僕の声かけはノイズでしかなかった。


反省。