空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

放す「学び合い」へ

 今年の秋から力を入れて取り組んでいる新聞づくりの実践は、書く技術を向上させることが目的ではなくて(実は二の次で)「くり返せば、学び合えば、誰だって成長できる」そのことを伝えるための手段なんだ。書くって変化が分かりやすい。何回か本を読んではいたけど、ちゃんと読めていなかった。ただ、この感覚を掴めたのは追試として一歩前進だと思う。

 ある子が新聞づくりで2番目に評価の高い銀シールを得た仲間にこう尋ねた。

「どうすれば、銀シールをもらえるのかな?」

「えーとね、私はこうした。〜すればうまくいくと思うよ」

「じゃぁ、こんな構成で書いて、隙間に吹き出しを入れるのはどう思う?」

「いいね!それでやってみたら」

 結果、その子は資料と文章の組み合わせや書き出し文、接続詞の使い分けなどの工夫を使いこなし、1回目とは全くちがう新聞をつくることができた。もちろん結果は銀。最後にもうひと伸びするためのフィードバックをした。「先生、書くって楽しいな。面白くなってきたで」いい表情をしていた。何度でもくり返せる機会があること、学び合える仲間がいること、成長の実感をもてること。この3つをちゃんと保証できているか。 握る『学び合い』から、放す「学び合い」へ。単元自由進度=「放す」ではなく、いろいろな角度からゆるくつながり合い、学び合い、成長できる授業を探究していきたい。