【実践紹介×社会】子ども日本国憲法をつくろう。
ワークショップ型授業で社会科が変わる小学校―“参加・体験”で学びを深める授業プラン19
- 作者: 上條晴夫,江間史明
- 出版社/メーカー: 図書文化社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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本書で提案されている内容をそのまま追試しました。
私は『学び合い』として実践。
①日本国憲法の条文から自分が大事だと思う条文を3つ選ぶ。
(主要な条文が15こが載っているプリントが掲載されています)
②ベスト3を決定。その理由も書く。(ワークシートに記入)
③友達交流タイム(友達の意見をメモ)
④友達の意見を聞いたうえで、再度ベスト3を決める。
ベスト3が変わっても変わらなかったとしても、その理由を書く。
子どもたちの反応については、また改めて更新します。
教科書でさらっと紹介して終わってしまいがちな内容になりそうでしたが、日本国憲法の内容に深く触れることができるよい機会になります。「第〇条より、第◇条の方が・・・」って会話が教室にあふれていました。おすすめです。
語りはシンプルでいい
語りはシンプルにさらっとの方がいいときもあります。毎回理詰めで語れば、子どもたちは嫌気がさしますから。正論でも。
今日の『学び合い』で語ったこと。
「恥ずかしさを超えて、自分にないものを手に入れようぜぃ。誰かに感謝され、感謝する時間になることを願っています。はい!どうぞ。』
あとは可視化とフィードバックのみ。素敵な時間でした。
『学び合い』をはじめてまもないときは語りはじっくりと伝える感じ。
今は要所をおさえてさらっと。たまに説教ぽくなるときもある。
厳しさも必要だからね。
さばさばした先生って案外人気だったりします。
さわやかな雰囲気?で学んでいけるように、語りの匙加減には気を配りたいものです。
振り返りを自分のものに。
- 作者: 中原淳
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2018/01/17
- メディア: 単行本
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学生さんから見た教室②
先週のエントリーの続きです。
一斉授業にはない葛藤が『学び合い』にはある。
そんな『学び合い』の価値について記してくれました。
以下、学生さんのコメントを引用。
また、『学び合い』の価値についての気づきもあった。
ある子が、カナセンのところに質問にきた。
しかし、それは周りの友達に聞けばわかることだったので、カナセンは答えなかった。
その後、この子がどのような行動をするのか見ていた。
最初は、ノートを見てぼーっと固まっていた。少しずつ貧乏ゆすりや手悪さが見られ、心が不安定な様子。自分ともちらほら目があう。
少し近くに寄ると、周りに聞いて欲しそうな感じで独り言を呟いたり、正面の子の独り言に反応したりしていた。そのようなことがあったあと、聞きたかったことを正面の子に聞くことができ、そのあとは周りの人の会話に自分も入りながら課題に取り組んでいた。
一斉授業では見られない葛藤だったなと思う、その子が一歩踏み出した瞬間だった。
『学び合い』はその教科の内容のことを習得するということも大事にしてるけど、それ以上に目の前のことを「自分の力で習得する」「周りの力も使って習得する」ということをすごく大事にしているなぁと思った。
社会に出たら、自分のことは、周りの力も使いながら自分でできるようにようにしていくことが大事だと思う。人の力を借りれることはすごく大事。そういう意味でやはり納得感がある実践だなぁと思った。
この学生さんはすでに『学び合い』の関連書籍を6刷ほど読んでいて、『学び合い』のときの子どもたちの会話や様子をしっかり見てくれていた。観察するポイントが鋭いというか、非常に着眼点がしっかりしている。ぜひ、現場にでたときに『学び合い』にチャレンジしてほしいし、お互いに高め合える関係性になっていけると嬉しい。
こんな感じで『学び合い』に興味を持たれた方が教室を訪れて、『学び合い』の価値に触れていく。そんな流れを作れるといいのになぁと思いつつ、今回の学生さんのように全員が行動力があるわけでもないから、ただ期待するだけじゃ意味がない。
だから、そんな淡い期待を抱きつつ、ぼくにできることはただただ実践を重ねていくこと・発信し続けること。
これからもがんばります。
学生さんから見た教室①
先週の水木の二日間、教員志望の学生さんが教室を訪れてくれました。めあては『学び合い』の実際を見ること。僕からは、見学の条件というわけではないのですが、その日のフィードバックを文章で送ってほしいとお願いしました。
さらに、ブログにも見学の感想を書いてくれました。ありがたいことです。第三者から見られるのは教育実習生を担当した時以来でしたが、私自身も大いに学べた2日間でした。
↓見学された学生さんのブログ
https://lineblog.me/ybtk5241/archives/927248.html
以下ブログより引用
行ってみてすごいなと感じたことは、カナセンが果てしなく誠実に子どもと向き合われていること。いつも正直で、心を開こうとされていた。
覚えているエピソードがある。
放課後の時間に『学び合い』についてカナセンに質問していたとき。
「ここ最近前より成績が上がったとブログで見たんですけど、そのきっかけってなにかあったんですか?」と自分が聞いた。
そうすると、少し考えたあと、「○○さん!ちょっと来てー!」と言って、ひとりの女の子を呼んでくれた。そして、質問したことをそのままその子に投げかけた。
その子は素直に思ったことを話してくれた。友達と仲良くなったら算数の『学び合い』も楽しくなって、いつのまにか成績が上がっていたこと。『学び合い』で仲良くなったというよりは、休み時間にトランプとかで遊んでるうちに仲良くなったことなど。
こういう場面は1日の中でもたくさん見られた。
社会の『学び合い』のときに、前提知識として時代背景は説明した方が良いと見立て、2分だけ時間をもらい、説明していた。
そのようなインストラクションを2分だけ入れてみてどうだったかということを次の授業の最初に子どもたちにすぐ聞いていた。
その見立てと手立てがその子供たちにとってあっていたのかということを、すぐに確認していた。
こんな風に、いつも子どもたちに対してオープンで、子どもたちの意見を聞こうとしているから、子どもたちとのズレが少ないんだろうなぁと思った。
そのズレの少なさが、子どもたちの安心にも繋がっているのかなと思う。
『学び合い』のやり方を学んだというよりは、教師としての在り方を学んだ気がする。
教師だけで全てを抱えず、子どもたちに対して心をオープンに。
理想を子どもたちに求めるのではなく、子どもたちと一緒に理想に近づこうとしていた人で、共に成長していく先生に見えた。
それが結果的に『学び合い』でも結果が出てきたということなのだろうと思う。
こういう風に働かれてる人を見て、ただ授業を見てるだけのはずが、なんだか心が揺さぶられてかっこいいなぁと感動した。
勇気出して見学のお願いをして良かったなと思う。
先生になる前に出会えて本当に良かったなと思える人だった。
繰り返すこと②
繰り返すって面倒な印象を受ける方もいると思います。教育界でもアンチ反復学習を唱えるぐらい、繰り返すことに抵抗を見せる方いてますよね。
機械的な反復は何も生まない。勉強嫌いになるだけ。
私も前はそう思っていました。
でも、ここ最近は考え方が変わってきました。
機械的な繰り返しは飽きるけど、でもね、繰り返さないと上手くならないんですよね。
ということを改めて実感しました。
というのも前回のエントリーにも書きました。
『学び合い』で、~を説明できるという課題を設定することが多かったんですが、やっぱり積み重ねた回数だけ、文章を書くのが上手になってきているんです。振り返りジャーナルに書く文章量も1学期より多い。意識して繰り返していたわけではなかったのですが、『学び合い』の日々の課題が文章を書くチャレンジを何度もする機会となり、子どもたちの「書く力」を高めていったのだと思います。
ってなことを言うと、こんな声が聞こえてきそうです。
「毎日同じような課題では子どもたち飽きるんじゃないの?」
もちろん毎回同じ課題ではないです。私もこのような考え方を持っていた時期がありました。が、ある尊敬している先生から言われたんですよね。
「先に飽きるのって、実は先生なんだよ。」と。
これは衝撃でした。えっ、先生が先なのって。
でも、最近実感してるんです。例えば、○○実践にチャレンジしても、子どもたちの力にならない。すぐやめてしまう。でもその原因はいたってシンプルで、先生が子どもたちの力になるまで、その実践を繰りかえすことができていないからなんですね。
とはいえ、全く同じことを繰り返すのは嫌気がさすもの。極端な話、同じ漢字を100回×毎日は嫌です(笑)
そこで、向山さんが提案されている「変化のある繰り返し」という考え方が生きてくるのだと思います。
次回はその具体的な実践についてまとめます。
すぐに答えれないこと。
今日から2日間、『学び合い』に関心のある大学生が見学に来ています。本日は2時間目から5時間目まで。教育実習を思い出しました笑
主な授業はこちら。
2時間目 ホワイトボートミーティング
3時間目 算数 『学び合い』単元自由進度
5時間目 社会 『学び合い』単元自由進度
この学生さん、中々鋭い質問をされるんです。
・子どもたちが主体的にに取り組むための工夫。そのきっかけ。
・成績が上がった要因。
などなど。中々すぐには答えられない質問が多く、うーんと頭を悩ませてしまいました。そういえば、なんでだろうと。
そこで、子どもたちに聞いてみました。
問 担任の先生のこういう言葉があったからやる気が出たとか。何かきっかけはある?
すると、子どもの意見はこんな感じでした。
「気がついてたら楽しくなっていた。『学び合い』だけでなんとかしようと思ったらダメだと思う。休み時間にいろんな子と過ごしてるからかな」
「みんながいるから嫌いな教科も頑張れる。2学期後半から、楽しくなってきた。なんでだろう」
次はこんな感じ。
問 こんな先生に『学び合い』されたら嫌だと思うポイントは?
「ただ教え合え!って言われても困る。教え方やまとめ方を教えた上で任せてほしい。あと他人と関わる練習をする理由とか。やみくもに学び合えはやる気なくす」
「学び合いのつもりでいるのに、先生の説明が20分とか長かったらしける。学び合いの意味がない」
など。放課後に教室に残っていた子たちとの対話が面白くて、なるほどなぁとなりました。こんな話を日常でもできたら素敵だなって思っちゃうほど。
すぐに答えられない。うーん、なんでかなぁとなる。でも、こういう問いこそ新たな発見があるんだろうなと感じちゃいました。これも見学に来てくれた学生さんのおかげです。明日もたくさんの問いが生まれる1日となりますように。もっとモヤモヤしたーい。
繰り返すこと
理科の時間、学生アシスタントのサポーターさんが来てくださっています。この方は『学び合い』に関心をもっており、よく授業についても話をしています。鋭い質問も多く、とても熱心な方です。
そのサポーターさんが面白いところに目をつけれてくれました。
というのは、各クラスへの入り込みの際に、子どもたちが理科のワークにある文章題にどような解答を書くのか、ぼくのクラスと他のクラスを比較したと言うのです。嬉しいことに、私のクラスの子たちは全体的に自分の力で文章を書くことができていたようです。問題は「○○と○○と○○の3つの言葉を使って説明しましょう。という内容のものでした。
「このクラスが一番書けますね。普段の学び合いの授業で、書くことを積み重ねているからでしょうか。」
『学び合い』では、特に「説明する」という課題を積み重ねてきました。その繰り返しが良かったのかもしれません。繰り返しはやはり大事。日常生活に溶け込むぐらい、繰り返す。そんな機会を日々の学習にちゃんと組み込んでいきたいですね。私の次なる課題です。
とはいえ、今回のように第三者の目で評価して頂けると嬉しいものです。
見学者がいらっしゃいます
17、18日と教員志望の大学生が授業を見学しに来てくださいます。もうありのままをお見せします。今日も大っきな喧嘩がありましたし笑)
今年度は実習生に始まり、いろんな方が教室に入る機会があります。ありがたい事です。
めあては『学び合い』を見ることだそうです。さぁ、どのように見えるのか。ドキドキしますね笑 でも、こんな感じでいろんな方が見たいと思える教室をこれからも作って行ければなぁなんて思います。
子どもたちにはこんな感じで伝えました。
おやすみなさい。