空飛ぶかめ

小学校での実践について、あれこれ記録します。

見学者がいらっしゃいます


17、18日と教員志望の大学生が授業を見学しに来てくださいます。もうありのままをお見せします。今日も大っきな喧嘩がありましたし笑)


今年度は実習生に始まり、いろんな方が教室に入る機会があります。ありがたい事です。


めあては『学び合い』を見ることだそうです。さぁ、どのように見えるのか。ドキドキしますね笑 でも、こんな感じでいろんな方が見たいと思える教室をこれからも作って行ければなぁなんて思います。


子どもたちにはこんな感じで伝えました。


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おやすみなさい。



「わたし」の信念ってなんだ?

前回、『学び合い』と信頼ベースの学級ファシリテーションの実践が対立してしまったことについて書きました。 

metch96.hatenablog.com

 

さらにいろいろ考えたんです。

もっと楽になれる方法ないかなぁって。

 

で、気づきました。

「○○さんの実践・考え」の寄せ集めになるから、しんどくなるんだって。

 

結局、僕は小学校の先生として何を大切に思って、子どもたちの前に立っているのだろう。

 

きっと、「わたし」自身の信念がちゃーんと言葉にできてないんだ。

そこで、こんな図を描きました。

 

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「わたし」の中には『学び合い』や「信頼ベースの学級ファシリテーション」、そしてNPO法人育て上げネットで就労支援にかかわったこと、この3つの存在が今の教育観を創っている。就労支援の経験があったから、「一人も見捨てない」に強く共感する。

 

円の外側には、TOSSや○○学級、同僚、Twitter。子どもが楽しく学べそうだなと思ったら、そこから知恵を拝借することもある。例えば、TOSSの展開をそのまますることもあるし、その実践から『学び合い』の課題設定につなげることもある。

 

結局は、「わたし」が大切にしていること、「わたし」の信念がはっきりしていると、以前は対立関係にあった『学び合い』も信頼ベースの実践も、「わたし」で包み込めてしまう。

 

「わたし」が大切にしていることってなんだ。

 

どんな教育を実践したいかではなくて、

どんな社会を目指し、子どもたちにどんな大人に育ってほしいのか。

 

そんなことをはっきりと言葉にしていけば、そのために必要な手段が見えてくる。

実践の寄せ集ではなく、対立も怒らず、もっとどん!と構えられるような気がします。

 

何年かかるかなぁ。

簡単にこれとこれが僕の信念!みたいにはできないだろうな。

 

歩みながら、考えます。

 

 

 

 

Being〜PAはストーリ性が大切?〜

今年初のBeingを作りました。


去年はPAの本を見て、とりあえず「やってみたいという気持ちだけで」やらせて、形だけで終わりました。あんなぎこちないBeing無い方が良かったよね。と謝りたいぐらい。


うまくいかなかった原因は、僕の経験不足もあるんだけど。数あるPAのアクティビティからチャレンジするものを選ぶ時って、その時のクラスの状態や積み重ねてきた活動&振り返りの流れを決して無視してはいけない。そのことにまだ気づけていなかったんだと思う。


ストーリ性が大切というか、まだうまくは言えないんだけど。


今回Beingを作るきっかけになったのは、概念崩しを目的にやったジャンケンチャンピオン。楽しさって何から生まれるんだろ?負けたのに楽しいって、なんでだろう?そんなことを振り返っていると、、、


あっ、これ、体育のバスケにもからめられるじゃんってなったんです。勝ち負けだけじゃない楽しみを見出すチャンスだ!って。


「みんなが笑顔になるバスケってどんなバスケなの?」

「逆に、みんなが悲しくなるバスケってどんな感じ?」

「じゃぁ、みんなが笑顔になるために必要なことは?逆にそれを邪魔するものは何?」


こんな問いを投げかけて、出来上がりました。

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Beingは応用可能。

この先に待ち受ける最難関PAのときも、『学び合い』のときも生きてくる。


あれ?

えーっと、結局何が言いたかったかと言うと、PAはクラスに流れているストーリーに乗っかってやることが大切。するとパズルのピースみたいにハマるんじゃないか?という新たな問いが生まれたということです。


正しいかどうかは分かりません。

でも去年のBeingよりはFeel Goodでした。


休み時間<授業時間~休み時間より話できたよ~

31人全員での算数『学び合い』が始まりました。

 

休み時間、僕が仲介に入らないと友達とつながれないあの子が、班のメンバー3人に問題の解き方を教わりながら学んでいる。クラスのメンバーと話をしている。

 

「あんなぁ、これは最小公約数でわるねん~」

「ちゃうやん、そんなん毎回1でわってどうするねん笑」

「あっ、ほんまやん。わたし何言うてるんやろ」

「最大公約数やろ。やから、2と6は偶数・・・2,4,6,8と2ずつ増える数は2で割れるから~」

と周りにたっくさん声をかけてもらって、分数のかけ算の問題を解いていた。

互いの解説につっこみを入れながら、その子は笑顔で聞いている。

ふと大きな声がしたと思ったら、その班は全員で笑っていた。

 

そら、前の形の方が問題はスラスラ進むかもしれない。

 

でもね、振り返りジャーナルには

「先生、授業中に3人も話せたよ!」

って書いてあったんだ。

 

これはきっと、前の形では得られなかった喜びなんじゃないかな。

 

まぁまだ始まったばかりだけど、休み時間より授業時間の方が長いんですから、これを生かさないともったいないですよね。

 

仲間ができるために必要なことは休み時間に遊ぶことじゃなくて、授業なんだよ。


きっと順番は逆なんだ。 

 

 

 

不安の山をなくそう

昨年まで特別支援学級にで算数を学習していた児童が、今週からクラスで一緒に算数を学ぶことになりました。もちろん『学び合い』です。今日は特別支援学級最終日ということだったので、その児童が『学び合い』にチャレンジする価値を語りました。

 

語ったことで、特に心を込めた話。

 

それは不安の山をなくすこと。

この語りは@furunmatさんのブログを参考にしたものです。

 

 

以下は語りです。

ボイスレコーダーで録音してみました。若干修正入ってます)

 

「わからない事は聞かないといけないよ!って一度は先生に言われたことあるんじゃない?でも、相手がまだそんなに知らない人だったら声かけずらかったりするよね?それなのに、「なんで質問しないの!?分からないなら聞かないとあかんやん」って責められると嫌な気持ちになるでしょ。先生はなるなぁ〜。それにね、君たちは、だれが自分から声をかけるの苦手なのか、わかってるはず。その人がね、君たちに声をかけれないのは君たちが悪いんじゃなくて、その子と君たちの間には見えない大きな不安山があるんだ。その山がある限り、その子は君たちに声をかけることはできない。でもね、声をかけられるようになるには方法があるんだよ。それはね、君たちからその子に声をかけること。そしたらね、その子は声をかけてくれた人に対して、(おっ!この人は優しいな、声かけやすいな)と感じるようになるねん。この積み重ねが、信頼になって、大きな山は小さい山へと変わっていく。それで、はじめてその子が自分から声をかけられるようになるんや。声をかけてくるのを待つんじゃなくて、その子が一歩を踏み出せるように、いつでも声かけてくれていいで!って気持ちを態度や行動で示すことが大切やな。順番が逆やねん。待ったり、声をかけたり、バランスめっちゃ難しいけど、チャレンジしてみよう。きっといい『学び合い』になる。がんばろうぜ。」

 

うーん、ちょっと極端な語りだったかなぁ。

まぁ、でも前に進むしかない。

がんばろう。

敏感さと鈍感さ

全体を見ると、まだまだ目につくのはやる気がない子が多かったりする。

アイスブレイク系のPAをやったんですが、一見だる〜って感じちゃう態度で参加してる子がいたんです。となると僕の頭の中は、「どうしたんだろ?面白くなかったのかな?」と揺さぶられてしまったわけ笑 

あはは、まだまだです。


 ただ、その後の班単位のPAは楽しそうにやってたんだよねぇ。楽しめてる子が9割、じゃない子が1割。2学期までの方が、1割の子の姿を見ても「OK OK」ってなってたのに笑 


でも、そんな揺さぶられやすい自分も悪くないと思ってます。


 というのは、気にしすぎるのよくないけど、気がつくアンテナはもっておきたい。鈍感であれって言葉には救われたことありますが、ただの鈍感と意図的な鈍感は違います。教育的スルーといったりもしますが。敏感さから、子どもの抱える悩みにたどりつけたこともあったしね


 敏感なアンテナはアセスメント(評価)に、鈍感さは立ち振る舞いに影響しそう。要は偏りすぎてはダメで、自分の個性を意識しながらスキルを駆使して、場をホールドしていかないといけないんだよな。


久しぶりに子どもたちの前に立ち、心がドキドキしたこの感覚が、子どもたちとの日々の始まりを改めて実感させてくれました笑

ファシリテーターの服が途中で脱げないようにしっかり着ないと、ね。


まぁでも、全体的にFeel GoodだったからOKなのです。ただ、こんな心の揺れはちゃんと書き留めておこうと思います。それが明日につながる気がするから。


Feel good!!であることが一番!

明日から三学期がスタートです!

こればかりは何度経験しても、緊張しますね。ドキドキです。

うまく喋れるかなぁ、子どもたちどんな気持ちで学校に来るのかなぁ・・・と。

 

さて、今週から授業もスタートするわけですが、

笑えるところは笑って、真剣なときは真剣にやっていきたい。以上でございます。

 

イエナプランの報告会で参加したときに印象に残っている言葉があります。

 

「何より、子どもたちも先生もFeel Goodでいることが大事なんだよ」

 

そうそう。いろいろ一生懸命準備しても、思い通りにならないこともあるしね。肩肘はらず。楽しいだけじゃだめなんだけど、なによりFeel Goodであることが一番!

 

明日はちょろっとプロジェクトアドベンチャーをして、3時間目は授業をしたいと思っています。ちなみに始業式から授業をスタートするのは初めて。

 

考え方が少し変わってきたんですね。

だって、学校はみんなでかしこくなる場だもの。学ばないともったいない。学びこそ、Feel Goodでありたい!


では、明日も明後日もFeel Goodな日々になりますように。

 

 がんばりましょう!

GTDにチャレンジ②〜タスクの時間管理〜

 

GTDへのチャレンジ②です。

今回のテーマは「タスクの時間管理」です。

 

GTDの前回のエントリーはこちら

metch96.hatenablog.com

 

 まずは、授業の単元構想を練るといった大きなタスクを行動可能なレベルに分けました。※以後、大きなタスクは【プロジェクト】と呼びます。

プロジェクト名【社会 単元計画表作成】一番下が最初のタスクです。

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 その後の流れです。

 ・プロジェクトを行動可能なレベルに分ける。

・各タスクにかかる時間を見積もる。

・空いている時間に各タスクをあてはめていく。

(このときに実際にかかった時間を記録しておくと良いでしょう)

 

 タスクの時間を見積もり、自分が自由に使える時間に適切に当てはめていきます。ここで時間の見通しが甘ければ、持ち時間を超えてしまい・・・結果的に残業になるという悲しい結果に。

 

今まではずっとそうでした。

頭の中で仕事を整理しながら、おおよそでやってましたから。

 

タスクごとの時間の把握。

これ、とても大事。なんですが、難しい・・・。

と悲観しても仕方ないので、何度もチャレンジして、次のような状態を目指します。

 

①プロジェクトを達成するために必要なタスクの種類が分かるようになる。

②それぞれのタスクにかかる時間を正確に把握している。

 

 これらのことが当たり前にできるようになれば、同じプロジェクトをするときも、前回と同じ流れで進めれば仕事が終わるようになります。いちいち「すること」を考えなくても済むからです。これがGTDの真骨頂。タスクをデータベース化できることの強みです。特に、教師の場合、授業の単元構想は繰り返しの仕事になるので、「こうすれば終わる!」といった流れをつかむことは効率的な働き方への近道になるはずです。

 また、プロジェクトの中には15分程度のタスクもあるため、一日がかりで時間を充てる必要はなくなります。なので、空いている時間を有効活用しながら、他のプロジェクトと同時並行で仕事を進めることも可能になります。


さらに、GTDを通して培える力として期待しているのがこの2つ。

 

・単元レベルの計画的な設計の習慣化

・効率的な授業デザイン

 

『学び合い』の授業設計は慣れるまで時間がかかります。例えば、学習指導要領の精読。これ、2回読まないと内容を整理することができませんでした。(涙) つまり、今のぼくのレベルでは、【学習指導要領の精読①】【学習指導要領の精読②】とタスクを2回に分けて繰り返さないと、内容が入ってこないのです。これもGDTでタスクの管理をしているからこそ分かること。いかに速く、どうすれば深みのある授業をデザインできるのか、GDTを通して、自分の思考のレールをしっかり作っていきたいと思います。


じゃないと、授業も全力で、かつ5時に帰るのなんて無理ですもん。

 

次回のテーマは、GTDで実際に取り組んだタスクについて報告します。

おやすみなさい。

嬉しいことがありました。

先日ある方から、Facebookにて友達申請が来ました。

面識のある方ではないのですが、共通点は『学び合い』。

ぼくのブログをお読みになり、興味をもってくださったそうです。さらに嬉しいことに、ブログの読者にもなっていただきました。こういうことがあると、とても励みになりますよね。あー、自分の記事がだれかの心を打つことがあるんだって。ブログで発信し続ける価値と喜びを再確認できました。

 

さて、自分の中で確認しておきたいこと・・・それは、今年度のブログの在り方です。

 

最大の目的は、このブログを通して、

『学び合い』に関心を持つ方とつながっていくこと。そして、その輪が広がり、『学び合い』の考え方ってすてきじゃない!やってみよう!と思われる方を増やしていくこと(今後、多少表現は変わるかもしれませんが、今でてきた思いはこれ)

 

ただ発信することは『学び合い』のことだけにならないようにします。働き方や育児、その他いろんな出来事を記事にして、『学び合い』にチャレンジしている「わたし」ってどういう人間なのか、どんなことで喜び、悩み、葛藤しているのか。そんなところにも触れていける内容を書いていきます。

 

『学び合い』はその人となりがよくでるんじゃないかなぁ。泥臭くて、人間味ある実践です。何が起きるか分からないし(笑)予定調和なんてない。

 

おっと、話がそれました。

 

今後も七転び八起きをよろしくお願いします。

『学び合い』VS信頼ベースではないんです。

昨年度、『学び合い』がなかなかうまくいかず、『学び合い』がいいのか、それとも信頼ベースの学級ファシリテーションがいいのかと揺れた時期がありました。確か11月~12月にかけてだったと思います。何を今更と言いたくなりますが、昨晩信頼ベースの本を再読していたら、頭の中はその当時のことでモヤモヤ(笑)

 

よくわかる学級ファシリテーション?―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

よくわかる学級ファシリテーション?―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

 

 

  なので、当時はどんなことを考えていたのだろうと頭の中のイメージを紙に書いてみました。昨年度はきっとこんな感じだったと思います。

 

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『学び合い』と信頼ベースの学級ファシリテーションは似ているけど、どこか違う。

重なる部分はあるけど、別のものだよね?という考え方でした。だから、どちらの考え方が良いのかという二項対立が始まってしまったのだと思います。苫野さんがおっしゃっている問いのマジックです。どちらが正しいのか!?で考えてはいけなかったんですよね。

 

しかも、『学び合い』と「信頼ベース」です。ファシリテーションという言葉がない・・・。そいうことだったのか。

 

では今のイメージというと・・・

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 『学び合い』と学級ファシリテーションをかけ合わせるというよりも、『学び合い』での教師の在り方にはファシリテーションの技が内包されているという感覚が今はあります。いや、内包まではいかないか・・・ちょっと違うところもあるから。でも昨年度とは違う。ただ、『学び合い』の円がでかくなりすぎけど・・・今の関心ごとに比例してるということで苦笑

 

以下は信頼ベースで紹介されているファシリテーションの技です。

技1インストラクション(説明)           
技2クエスチョン(質問)
技3アセスメント(評価)
技4フォーメーション(隊形)
技5グラフィック&ソニフィケーション(可視化&可聴化)

よくわかる学級ファシリテーション① かかわりスキル編より

 

『学び合い』では、このように置き換えることができるかもしれません。重なる部分があると言えるんじゃないかな。

 

技1インストラクション(説明) ⇒語り・説明       

技3アセスメント(評価)    ⇒見取り

技4フォーメーション(隊形)  ⇒環境整備

技5グラフィック&ソニフィケーション(可視化&可聴化)⇒可視化

 

 信頼ベースの学級ファシリテーションで提案されていることは、幸せな子ども時代を実現するために教師も子どももファシリテーターになろうというものです。そのために、ファシリテーションの技を教師も子どもたちも学んでいく。ファシリテーションは練習すればするほどうまくなると言われているように、ファシリテーターは技の集合体。『学び合い』の考え方をより具現化していくためには、ファシリテーションの技はとても生きてきます。

 

 ぼくは『学び合い』と信頼ベースの二項対立で考えていました。ではなく、どちらの考え方も素敵だし、ファシリテーションのスキルは『学び合い』をする上では欠かせないものだと今は思っています。まぁ、『学び合い』だけでいくと、ぼくは強権的な態度をとってしまう壁があるので、冷静さを保つためにも学級ファシリテーションの技は欠かせないでしょう。ファシリテーターのかかわりスキル10か条は何度も読み返し、日々の在り方をセルフチェックしていくのもいいかも。

 

 良かった。昨年度のモヤモヤが少し晴れました(笑)