注文の多い料理店〜単元型『学び合い』
今年は石川晋さんが提案されていた単元型『学び合い』にチャレンジすることにしました。紹介されているのは下の本。岸和田太鼓の文化が根付く小学校での実践エピソードが記されています。
遊び・育ち・経験──子どもの世界を守る (シリーズ・子どもの貧困2)
- 作者: 小西祐馬,川田学,松本伊智朗
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2019/05/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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課題は全部で8つ。晋さんが提案されていた「ごんぎつね」の実践の型の大枠を真似ています。全7時間のうち3つ課題にチャレンジできることを目標としました。
①注文の多い料理店の戸に隠された表現の工夫をポスターにまとめて発表しましょう。
②図書室から宮沢賢治の絵本を探して、ブックトークをしよう。読み聞かせもOK!
③「しんしのその後の人生」というテーマであと話を書きましょう。
④好きな場面を選び、友だちとお芝居をつくって発表しよう。
⑤作者の宮沢賢治さんについて調べ、年表をつくりましょう。
⑥「注文の多い料理店の山猫としんし」でつくった問いについて、自分なりの根拠を示して、ノートにまとめ、友だちに説明しましょう。
⑦注文の多い料理店に出てくる難しい言葉を調べ、「注文の多い料理店難語句辞典」をつくりましょう。
⑧ 山猫軒を再現しよう。
⑥の問いは、全員で出し合った中から優先順位をつけて、ホワイトボードミーティングがスタート。
これまでの注文の多い料理店は、一斉で戸の表現に着目して、しんしのかんちがいと山猫の狙いをとらえる授業展開でした。戸の表現から物語を振り返ることで、宮沢賢治さんの工夫が見えてくるようになります。でも、子どもたちの振り返りを見てると「戸の話ばかり疲れた」と言われたことも…これはボクの力量不足。今回は1つの視点ではなく、それぞれの強みを生かした方法で物語をたどっていく。そんな学習が単元型『学び合い』では可能なのだと思います。
⑧の山猫軒を再現しよう。画用紙でつくった小さな山猫軒がつくられ、発表ではペープサートをするそうです。③の後話もとても面白い。なんで、しんしの顔がくしゃくしゃになったのか?という問いに答えられなかった子は、物語を書いていく過程で、どうすれば顔がもどるのか閃いたとのこと。まだ結末は分かりませんが、山猫としんしたちは再び会うことになるそうです。これも楽しみ。ともかく、それぞれが楽しく物語に触れていく。ボクの判読から出会い直していく。そのプロセスが良いなと。
最後は本の言葉を…。